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ミシマダブル「わが友ヒットラー」「サド侯爵夫人」

期間;2/2(水)~3/2(水)
会場;シアターコクーン
演出;蜷川幸雄
作;三島由紀夫

原作の三島由紀夫のことは、いままで興味がなくて、一度も読んだことがなく。
しかし、2つの芝居を見終わって、どうして、こんなに、女性のことも、男性のことも判るんだ、この人は!
そんな気持ちになりました。

原作本の作者による解題に「自分だけは女性のことも、男性のことも描けるようになってやろう、とする、負けずギライ」という言葉がありましたが・・

「サド侯爵夫人」は女性特有のダメさに
「わが友ヒットラー」は男性特有のダメさに

思い切り詰め寄っている作品です。

上演時間はそれぞれが、3幕構成の3時間超
すこし前、日曜朝のTV番組「ボクらの時代」に蜷川幸雄、東山紀之、生田斗真が出演したとき
斗真の頬がゲッソリしているのを見て、ギョッとしたのですが、作品を観て、そりゃ、ゲッソリ痩せもするよね!と納得してしまいました。

最初に見たのは、わが友ヒットラー@3日ソワレ
前日、初日の演目が「サド」だったので、この日は「ヒットラー」の初日でした。

会場に入って気がついたのですが、座席がな・な・なんと最前列でした(もっと早く気が付こうよ>自分)

斗真が演じる、若き日のヒットラーが苦悩にあえいでいる姿は、大変・・エロテックでした!!
・・・ストーリーとまるで関係のない感想を申し上げてしまい、申し訳ない。

ストーリーは、若き日のヒットラー(生田斗真)とレーム(東山紀之)が、老練な大人2人(平幹二朗、木場勝己)に翻弄される若者として描かれています。
東山さんも、木場さんと並べば、若い青年そのものでした。

またヒットラーは文化系青年で、レームは体育会系青年
根本的にすれ違って、分かり合えてない(それに気がついているのはヒットラーの方だけ)の2人
レームの鈍感さとずうずうしさにイラついている、ヒットラー

怪物前夜とはいえ、身を削るようにして狂人を演じている斗真・・・
しかも、同時に上演しているのが、計算上手な小悪魔女子

大丈夫かっ!?
と思ってしまうのは、ヲタ的発想で。

俳優って凄い壮絶な仕事だな、と思います。


「ヒットラー」を2度目に観劇したのは、12日ソワレ
このときは、なんと最後列(極端ですね)

芝居が、本当に一番見やすいのは、7、8、9列目あたりのセンター付近、と言われていますし、自分もそうだと思うのですが、俯瞰で見て、届いてくるものもあると思ってます。
(劇中のクルップの台詞「あの人の演説は、表側から聞くよりも、裏側から聞く方が味がある」ではありませんが・・)

単純に、最前列では、俳優さんの息遣いや、立ち姿、ふとした手のしぐさ、などなど・・に心を奪われてしまって、目に入ってこなかったものが、いろいろと見えました。

劇作家が書いた、長々と情景を描く台詞
それを、俳優さんが滔々と語っていると、観客の目に、情景がありありと浮かんでくる瞬間があります。

1幕でヒットラーが、アドルスト鼠の話を語るとき、アルプスの峠で楽譜を風にまかせて手放してしまった話を語るとき
なんともいえない、心の中に沁みいってくるような感情が、あふれてきます。

終盤に激情をあわらにするヒットラーが素晴らしいのは、こんな繊細な芸術的な感情を持っている男なんだ、ということが、知れているからかもしれません。

あと、なんていうか、斗真のお声が好きです。
聞いていると、鼓膜がふるふると震えるのがわかります。(声が大きい、って意味じゃないよ・笑)

斗真FAN的に言うと、「サド侯爵夫人」よりも「わが友ヒットラー」の方が、見所が多いかもしれません。


「サド侯爵夫人」
こちらは女性登場人物を、全て男性が演じる、オールメールの作品

私の初見は、「ヒットラー」翌日の4日ソワレ
2度目は12日のマチネでした。
12日は、「サド侯爵夫人」→「わが友ヒットラー」と、マチソワしたのですが、座席が通路をまたいで隣の席でした。どちらも普通にローソンでとったのですが・・。偶然ですね。

一緒にマチソワした旦那は、「自分が男だからか、ヒットラーの話の方が面白く感じる」と言っていましたが、自分にとっては、「サド侯爵夫人」のストーリーの方が、イタイところをたくさん衝かれた感じがして、初見のときは、いてもたってもいられず、思わず、ツイッターで、まとまっていない感想を、つぶやきまくってしまいました。
(それを受け止めてくれた、wさん、いつもながら、ありがとう)

三島由紀夫が持っていた(だろう)、女性に対する、イジワルな見方が存分に描かれている感じです。
イテテ!イテテ!って感じ?
あーー、見たことあるよ!この感じ!しかも身内で!みたいな?

ルネ(東山)とモントレイユ夫人(平)の、世代格差の価値観が違うことによるバトル、なんて、まるで自分自身と母親のようで、見ていられないくらいです。

しかも、実は、ちょっと二人は似ている、っていうのがまた・・。
妹のアンヌ(生田)だけは、価値観違うんですよね・・

演出的には、歌舞伎で使われるような、拍子木の音が聞こえてきたり
あと、アンヌの退場などは、まるで、歌舞伎の女形のお姫様が舞台から去るときのようです
革命前夜のフランスが舞台ですが、マッチしていて面白い

ルネ(東山)はキレイ系、アンヌ(生田)はカワイイ系でした。
もっとうっとりしながら演じていただきたいのですが、ピンクのドレスをまとったアンヌさんが、自分の指先を眺めて、ネイルだか、指輪だかを確認しているところは、大変にかわいかったです☆

卑猥な言葉や描写が、ふんだんに出てくるのですが、あれは俳優さんはどんな気分なんですかね。
なんとなく、三島が観客を試して、楽しんでいたんじゃないか、とも思えたのですが・・

逆に、「ヒットラー」で、レームの台詞で男性を褒め称えるのは、三島の本心かなあ、と感じられてすがすがしいです。


まもなく、大規模修繕にとりかかり、長期休館になるシアターコクーンでの上演
コクーンは見易くて、開演を待っていると「今から芝居が始まる!!」っていうワクワクした期待感が膨らんでくる、すごく好きな劇場です。
改装前に、あそこに斗真が立っている姿が見れて嬉しかった。

東京公演は、折り返しを過ぎ・・
ジャニウェブで、東山さんが、ここからが勝負、というようなことをおっしゃっていました。

自分の観劇は、あとは、大千秋楽近くの大阪
それまでに、福岡のキャナルで森田剛くん主演の「金閣寺」を観てきます。
三島由紀夫の作品を一つでも観ることで、また違ったところが響くんじゃないかな、と
今から楽しみです。

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